#7_規格のおかげ
Canon 5D Mark4が9月8日に発売になります。
デジタル一眼レフムービーパイオニアのあの5Dが、
撮影スタイルをガラリと変え、業界で一世風靡したあの5Dが、
ついに4Kムービーが撮れるようになってリニューアルするということで
期待していた人も多いかと思いますが(私もその一人)、
発表されたスペックを見るとちょっと残念な感じが否めませんでした。
特に以下3点。
■フルサイズではない4K撮影。クロップファクターが1.74倍!
■4KでのHDMI出力ができない。外部レコーダーが使用できるのはHDのみ!
■ムービー感度 常用ISO100~25600、4Kで常用ISO100~12800。
Sony α7SIIと比べてしまうと暗い場面で断然不利!
他にも、HDでも60Pしか撮れなかったり、
4K動画撮影時のコーデックがMotionJPEGで500Mbps(!)にも関わらず
対応メディアは速度の遅いUHS-1のSDカードと、CFastではなくCFカード。
しかも価格はボディのみで驚きの税込み467,100円!(キャノンオンラインショップ)
よっぽど素晴らしいルックが出せるというなら別ですが、
私だったら、フルサイズで4Kが撮れて、8bit 422でもHDMI 4K出力ができて、
常用感度ISO100-102400で暗所に強く、HDで120fps、5軸ボディ内手ブレ補正、
ミラーレスなのでアダプターを介せばいろいろとレンズが選べるなど
機能面でも抜きん出てて、しかも価格も5DM4よりは少し抑えめなα7SIIを選びます。
(あとデジ一4KはPanasonic GH5の登場を残すところとなりましたが
そもそもマイクロフォーサーズなのでα7SIIや5DM4とは土俵が違います。
もし噂通り6K 30p/4K 60p 10bit 422収録が可能だったら
とても魅力的ではありますが。)
ということで、
これでデジタル一眼ムービーのブームは5D Mark4の登場をもって
そろそろ終りを迎えそうな気がします。
やはり5Dはスチルカメラだし、ムービーはムービーカメラの方が使いやすい。
…
さて、突然話は変わりますが、私はカメラリグというものが好きです。
カメラリグとは、カメラに装着して拡張するための外部パーツの総称です。
それによってハンドルグリップやモニター、マイクなどを
自分の好きな位置に付けたり、デジタル一眼カメラをムービー仕様にカスタマイズできるのです。
カメラサポートとかリグシステムとも言われます。
5D Mark2以降のデジタル一眼ムービーの登場でカメラリグメーカーも一気に増えました。
その中でも私は米国のWooden Cameraというメーカーが好きです。
いろんなメーカーがいろんなパーツを出していても
それらを簡単に組み合わせることができるのはいくつかあるカメラの統一規格のお陰です。
その代表がネジ。
左が3/8インチ、右が1/4インチの変換ネジ。
カメラを三脚に固定するためのネジは1/4や3/8インチネジ(ユニファイネジ)と言って米国や英国などで使われています。
多くのカメラリグはこの1/4と3/8のネジ穴が切られてい他社メーカーのものや他のパーツでも装着できるのです。
マジックアームという方向自在に固定できる道具もこの通り。
他にもNATOレールという銃器の国際規格と同じ規格の固定パーツもあります。(ピカティニー・レールというそうです)
確かに「SHOOT=打つ、撮影する」の両方の意味もあるくらいなので撮影機材と武器は似ていますね。
パーツの多くは黒塗りのアルミ合金でできていて
ずっしりと重く、カメラも守られる感じがすると同時に
組み立てている時のカスタム感がたまりません。
カメラは瞬く間に進化していっても
この手のカメラリグ類は基本は変わらずずっと使えるので
コツコツと集めています。
しかし、この手のカメラ周辺機材に関しては
どうして日本のメーカーは作らないのだろう?
塚本